僕を象徴するエピソード

鈴鹿8耐観戦のはずが救急搬送

待ちに待った「鈴鹿8耐」の観戦、が
まさかこんな最悪な日になるとは。。


大阪の自宅から鈴鹿サーキットまで片道100km。
バイクに乗って高速道路を疾走する。

夏の早朝は風が気持ちよく、
とても心地よい。


そんな中、
新名神高速の信楽ICを過ぎたころ

「お腹、いや腰が痛いぞ」

腰のあたりに違和感があった。


甲南パーキングが近かったので
とりあえず休憩することに。


尿意があったのでトイレに行く。
でも、いくら力んでも出ない。


なにか体がおかしいと思いながらも、
耐えられないほどの痛みではなかった。

グズグズしてると鈴鹿8耐が始まってしまうので、
すぐにパーキングを後にした。


「あ、やっぱり痛いぞ」

バイクで走行中、痛みがどんどん強くなる。


高速なので途中で止まることもできず、
目的地の鈴鹿ICまでなんとか走り切った。


鈴鹿IC近くのローソンへバイクを停車。
僕は立てないくらいの激痛で倒れこんでしまった。


救急車を呼んだ。


10分後に救急車が到着し、
病院へ救急搬送された。

救急車の中で救急隊員に、
どこが痛いのか、いつから痛いのかなど
色々聞かれたが、なんと答えたか全く記憶がない。


病院に到着。

救急車で運ばれるくらいなので、
すぐに治療をしてもらえると思っていたのだが、
そうではなかった。


僕よりも緊急で治療が必要な人は
たくさんいるのでしょうがない。


30分くらい待ったところで
ようやく診察室に呼ばれた。


医者へ症状を話すと、

「尿路結石ですね」

と即答された。


「結石?石?尿管に?
どうやって治療するの?」

と頭のなかであれこれ考えてると、
医者は、

「とりあえず痛み止めを入れておくから」
「あとはしっかりお茶とか飲んで」

あっさりと診察は終了。


要するに、
水分をしっかりとって尿路に詰まった
石を流しだせということらしい。

でも、もし石が出てこなかったら
どうなるんだろう?


病院を出て、
とりあえず自動販売機で500mlのお茶を2本購入。


まずは、いま自分がどこの病院に連れてこられたのか。

そして鈴鹿IC近くのローソンに止めたバイクを
どうやって取りに行くか。

雲行きは怪しくなる。
日も暮れてきた。

痛み止めがきれて
また痛みが走るかもしれない。

鈴鹿8耐を観戦しにきたはずが、
鈴鹿まできて病院に搬送されるという結末。

泣きそうだった。


病院からタクシーをひろって鈴鹿ICまで行き、
雨の中、バイクで自宅の大阪まで無事に帰還。


夏の忘れられない苦い思い出である。