サラリーマンへの絶望

転勤族の妻が孤立する

転勤族の妻は様々な困難が待ち受けている。


僕は25歳の時に妻と結婚した。

妻は同い年で地元も同じである。


妻は高校の時からの付き合いで、
僕が転勤族なことも知っていた。


それでも快く付いてきてくれた。
有りがたかったし本当に嬉しかった。


結婚して7年位、子供が出来なかったので
夫婦2人で旅行などを満喫していた。


7年の間に転勤は3回経験していたが、
新しい土地に行けて楽しい、と妻は言ってくれた。


そして子供ができた。

子供ができてからはしばらく転勤がなく、
会社が気をきかせてくれたのかどうかは定かではないが、
子供を通じて妻もたくさんのママ友ができた。


ママ友というのは本当に心強くで、子供の成長のことや、
病気のことで相談にのってもらえる。


妻からママ友との話を聞くのも楽しかった。
楽しそうに話しをしてくれる妻が好きだった。



しかし残酷なもので、長男が幼稚園の年中の途中で
僕は転勤を命ぜられたのだ。


さすがに妻もビックリしていた。


せっかく仲良くなったママ友達と急なお別れである。
もちろん、子供もたくさんの友達がいたのに、
お別れをすることになったのだ。


僕も辛かった。


僕一人であれば何てことはなくても、
家族を巻き込むというのがとても心苦しかった。


僕が転勤族じゃなかったらそんな思いをさせることもなかったのに。


10月の転勤ということで引越も大変だった。


転入を受け入れてもらえる幼稚園を探し、物件も好条件のものがなく、
そして物価の高い関東ということもあり金銭的にも厳しかった。


幼稚園は転入であっても入学金が満額必要で15万円きっちり取られた。

保育料も前の幼稚園の倍以上。

来年からは次男も幼稚園に入園する。


妻はまた一から人間関係を構築する必要があり、
子供の世話をしながら、相談相手もいない。

そして金銭的にも余裕がないので、
かなりストレスをかかえていたかと思う。


転勤してきて1ヶ月くらいして頭痛がひどくなり
倒れたことがあった。


原因はわからなかったが、おそらくストレスだろう。



それでも、妻は本当に頑張ってくれた。


それほど社交的ではない妻も、幼稚園では積極的に
ママ達に話しかけ、友達つくりに努めていた。


子供は子供で親に心配をかけまいと、
幼稚園でたくさん友達できたよと話してくれる。


僕は本当に家族に恵まれているなと
心からそう思った。


これからも転勤は続く。


転勤族という宿命を受け入れながら、
僕たち家族は生き続けていかなければならない。