僕という人間

サラリーマン生活の厳しさを痛感

僕は親父から逃げたい一心で県外の会社へ就職した。

「これでやっと自由になれる」と、そう思っていた。

しかし、現実はそうではなかった。


東京での新入社員研修を終え、配属されたのは
福岡だった。

住まいは3DKの独身寮。

先輩2人とまさかの同居である。

人付き合いの苦手な僕には他人と暮らすと
いうのはストレスでしかなかった。

カビだらけの風呂、不潔なトイレ、
油でヌルヌルしたキッチン、とても
ここで生活できる自信がなかった。


会社では同居している先輩Oが僕の教育担当になった。
仕事もプライベートもいっしょとは。。

それに僕は先輩Oのディープなプライベートを知っている。

寮では、一日中美少女ゲームをし、余った時間で
萌えキャラマンガ、アニメを見ている。

隣の部屋だから知りたくなくても分かってしまう。

そんな先輩だから何を教わってもあまり頭に入ってこない。


僕の入社した会社は、機械メンテナンスの保守会社である。

全国1000拠点以上に設置してある機械を
24時間365日正常稼働させることが主な仕事だ。

これが尋常じゃないくらいキツイ。

機械が壊れれば夜間だろうが休日だろうが
会社から呼び出される。

夜間対応となれば、新人である僕にほとんど
対応をさせられる。

こんな日々が毎日のように続き、入社3ヶ月目にして
月50時間以上の残業が当たり前のようになった。


寮に帰れば先輩達がいる。

時には先輩に部屋に呼び出され、
説教をされることもある。

気が休まる時もなくく、おかしくなりそうだった。

こうして僕はサラリーマンの厳しさを知った。